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2019年3月

「集合と写像」1.3 集合の演算に関する諸定理

集合の演算について成り立つ様々な結果について紹介する.以下で登場する \(A,B,C\) は集合,\(\emptyset\ \)は空集合である. 空集合 定理 1.3.1 空集合を用いた演算 \(\emptyset\cup{}A=A\tag{1}\) \(\emptyset\cap{}A=\emptyset\tag{2}\) \(\emptyset{}\setminus{}A=\emptyset\ […]

「集合と写像」1.2 集合の演算

今回の記事では,集合の各種演算の定義と性質を紹介する. 共通部分,和,差 定義 1.2.1 共通部分,和,差 \(A,B\) を集合とする.記号\(\ \cap{},\cup{},-\ \)が,以下のように定義されている.1) \(\stackrel{\mathrm{def}}{=},\stackrel{\mathrm{def}}{\Leftrightarrow}\)といった記号は,定義を示すとき […]

「集合と写像」序.命題,論理の基本 

この記事では,対偶や必要十分条件,背理法など,議論に必要な命題に関する基礎的な理論を紹介する. 命題 真偽が明確に決まる主張のことを,「命題」という.なお,命題が真であるとき,正しい,○○な条件を満足する,成立する,など状況に応じて様々な表現を使う.(伝わればなんでもよい.) また,命題を表現する際に,「条件」という語をよく使う.これも,基本的には,満たされているか否かが(理論上)明確に定まるもの […]

「微分積分学」0.極限の定義とε-δ論法(下;ε-δ論法)

 この記事では,\(\varepsilon\ \)-\(\ \delta\ \)論法について解説する.高校では紹介されないが,数列の極限,関数の極限は,それぞれ \(\varepsilon\)-\(N\) 論法,\(\varepsilon\)-\(\delta\) 論法と呼ばれる手法により定義されている.そのうちの \(\varepsilon\)-\(N\) 論法による数列の極限は前の記事で紹介し […]

「微分積分学」0.極限の定義とε-δ論法(上;ε- N 論法)

\(\varepsilon\ \)-\(\ \delta\ \)論法の導入にあたって  この記事では,高校数学の知識のみを仮定し,\(\varepsilon\ \)-\(\ \delta\ \)論法を用いた極限の定義を導入し,微分積分学における議論の準備を行う.高校では紹介されないが,数列の極限,関数の極限は,それぞれ \(\varepsilon\)-\(N\) 論法,\(\varepsilon\ […]

「集合と写像」1.1 集合,部分集合の定義

 この記事では,集合の定義などのごく基本的なことがらについて解説する.命題に関する諸々の基礎知識(必要十分条件,対偶,\(\Leftarrow,\ \Rightarrow,\ \Leftrightarrow\),などに関すること)は既知として扱う(序.命題,論理の基本を参照).また,複素数(特に実数)も既知とする. 集合の定義 定義 1.1.1 集合  集合とは,何が含まれていて何が含まれていない […]