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微分積分学

「微分積分学」10.数列の極限の定義と基本的性質

10.数列の極限の定義と基本的性質  この記事では,数列1)数列(点列)とは,詳しく言えば,\(\mathbb{N}\)からある集合(この記事の場合は\(\mathbb{R}\))への写像である.なお,この記事では,\(\mathbb{N}\) は0を含むこととする.の極限の定義とそれらに関する基本的な事実について解説する.(数列の極限の定義はこの記事でも解説している.\(\varepsilon\ […]

「微分積分学」9.有理数の稠密性

9.有理数の稠密性  この記事では,有理数(や無理数)の「稠密性(ちゅうみつせい)」と呼ばれる性質について解説する. 有理数の稠密性  ここでいう「稠密」とは,任意の \(\mathbb{R}\) の点 \(r\) と任意の正の数 \(\varepsilon\) に対して \({}(r-\varepsilon,r+\varepsilon)\) に含まれる有理数が存在する,ということである.これは, […]

「微分積分学」8.ハイネ=ボレルの被覆定理と実数の連続性

8.ハイネ=ボレルの被覆定理と実数の連続性  この記事では,ハイネ=ボレルの被覆定理が,実数の連続性を表す同値な定理のひとつであることについて解説する. ハイネ=ボレルの被覆定理と実数の連続性  ハイネ=ボレルの被覆定理は,実数の連続性を表す同値な定理のひとつである.実際,以下の6つは全て同値である. \begin{align} (\mathrm{I}) &:デデキントの定理\notag\ […]

「微分積分学」7.ハイネ=ボレルの被覆定理

7.ハイネ=ボレルの被覆定理  この記事では,実数の連続性を説明する以下の6つの定理のうち,\(\mathrm{(VI)}\) のハイネ=ボレルの被覆定理の,ボルツァーノ=ワイエルシュトラスの定理を用いた証明を行う. \begin{align} (\mathrm{I}) &:デデキントの定理\notag\\ (\mathrm{II}) &:ワイエルシュトラスの定理\notag\\ […]

「微分積分学」6.ボルツァーノ=ワイエルシュトラスの定理

6.ボルツァーノ=ワイエルシュトラスの定理  この記事では,ボルツァーノ=ワイエルシュトラスの定理の主張について解説し,証明を行う.証明には,区間縮小法とアルキメデスの原理を用いる.その後,ボルツァーノ=ワイエルシュトラスの定理が「実数の連続性」を表す同値な定理の1つであることについて解説する.  実際,以下の6つの定理が同値であり,\(\mathrm{(I)}\)~\(\mathrm{(IV)} […]

「微分積分学」5.開集合と閉集合の諸性質

5.開集合と閉集合の諸性質  この記事では,ボルツァーノ=ワイエルシュトラスの定理やハイネ=ボレルの定理の内容が理解しやすくなると考えたので,開集合や閉集合の様々な性質について触れ,それらになじんでもらおうと思う. 集合の族の和集合,共通部分について  念のため,文脈的に意味はほぼ明らかだと思うが,以下で使用するいくつかを紹介する.くわしくはここを参照. 定義 5.1 集合の族に関する記号  各元 […]

「微分積分学」4.開集合と閉集合

4.開集合と閉集合  この記事では,\(\mathbb{R}\)の開集合や閉集合の定義とその性質について解説する.これまでの記事で,実数の連続性を説明する6つの同値な定理のうち4つが同値であることを解説し,残りふたつは ・ボルツァーノ=ワイエルシュトラスの定理 ・ハイネ=ボレルの被覆定理        である.これらの定理について述べる前に開集合と閉集合についてふれておきたいので,その1次元の場合 […]

「微分積分学」3.区間縮小法とアルキメデスの原理

3.区間縮小法とアルキメデスの原理  この記事では,「区間縮小法」とよばれる定理とアルキメデスの原理について解説する.それらの主張について解説したあと,「有界で単調な数列は収束する」ことを用いて,証明を行う.  区間縮小法とアルキメデスの原理は,2つを合わせれば「実数の連続性」を表す同値な定理のひとつである.実際,以下の6つの定理が同値である. \begin{align} (\mathrm{I}) […]

「微分積分学」2.有界単調数列の収束

2.有界単調数列の収束  前の記事から,実数の連続性を述べるものである,以下の6つの定理が同値であることの証明や必要な諸概念の定義を行っており,前の記事では \({}(\mathrm{I})\Rightarrow(\mathrm{II})\) を示した. $$\begin{align} (\mathrm{I}) &:デデキントの定理\\ (\mathrm{II}) &:ワイエルシュ […]

「微分積分学」1.デデキントの切断と上限,下限

1.デデキントの切断と上限,下限  この記事では,「デデキントの切断」と呼ばれるものや「上限」「下限」について解説する.また,そのために,実数がもつ「連続性」とよばれる性質のデデキントの切断や上限,下限を用いた説明を行う.  実数の連続性とは,簡単に言うと,数直線上には実数が「ぎっちり」詰まっていることを意味する.これを説明する同値な定理が数多く知られていて,以下はそのうちの6つである.この記事で […]