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集合と写像

「集合と写像」12.可算と非可算2

 この記事では,\(\mathfrak{P}(\mathbb{N})=\mathbb{R}\) と \(|\mathbb{R}|=|\mathbb{R}\times\mathbb{R}|\) の証明をおこなう.なお,\(\mathfrak{P}(\mathbb{N})\) は \(\mathbb{N}\) のべき集合であり,このサイトでは \(0\in\mathbb{N}\) としている. \(| […]

「集合と写像」11.直積やべき集合と濃度,カントールの定理

 この記事では,濃度の比較について,直積やべき集合に関連するものを紹介する. 直積と濃度  直積によって構成されたふたつの集合について,直積を構成する集合(直積因子)同士の関係からわかることがある. 定理 11.1 \begin{align} \mathrm{(i)}:\ &|A_1|\leq|B_1|かつ|A_2|\leq|B_2|\Rightarrow|A_1\times{}A_2|\ […]

「集合と写像」10.可算と非可算1

 ここでは,集合の濃度について,「可算」「非可算」ということばを紹介し,いくつかの集合の濃度が可算であることや \(\mathbb{R}\) が非可算であることなどについて解説する. 可算の定義  まず,この記事で最も中心的な話題となる「可算」を定義しよう. 定義 10.1 可算  任意に与えられた集合 \(A\) について, $$|A|=|\mathbb{N}|$$ であるとき,すなわち,\(A […]

「集合と写像」9.濃度の大小,ベルンシュタインの定理

 「濃度の比較」とは,集合の元の個数の比較を,より一般に拡大したものである.この記事では,「濃度の比較」の基礎となる「濃度の大小」の定義,および,その基本的な性質を紹介する.(なお,「濃度」そのものはこの記事では定義しない.のちに順序数について解説していく際に定義する.) 定義  まず,以下のように「濃度の大小」(濃度ではない!)を定義する. 定義 9.1  (i) 集合 \(A,B\) の間に少 […]

「集合と写像」8.逆写像

 この記事では,逆写像について解説する.はじめに定義といくつかの例を与え,その後,逆写像の一意性,逆写像が存在することと全単射であることの同値性をみる. 逆写像の定義  まずは,逆写像の定義と簡単な例を与えよう. 定義 8.1 逆写像  写像 \(f:A\to{}B\) が与えられているとする.このとき,ある写像 \(g:B\to{}A\) があって \begin{align} g\circ{}f […]

「集合と写像」7.単射,全射,全単射

 この記事では,全射,単射,全単射の定義を与え,合成によってこれらの性質が保たれることをみる. 単射  まずは,単射の定義を与えよう.これは,行き先が同じならもとの元が同じであることの定式化となっている. 定義 7.1 単射  写像 \(f:A\to{}B\) が与えられているとする.写像 \(f\) が単射であるとは, $$任意のAの元a_1,a_2について,f(a_1)=f(a_2)\Righ […]

「集合と写像」6.像,逆像

 この記事では,像や逆像の定義と,その簡単な例や基本的な性質を与える. 像  「像」とは,端的に言えば「行き先」のことである.写像の定義域のある部分集合について議論したいときに,その「行き先」を考えたいときがあるので,以下のような準備をしておくのである. 定義 6.1 像  写像 \(f:A\to{}B\) が与えられているとする.このとき,\(A\) の部分集合 \(X\) に対し,\(B\) […]

「集合と写像」番外編1.空集合,空写像

 この記事では,空集合と,ともすると大学の講義では触れられることさえない「空写像」と呼ばれるものについて,解説する. 命題の真偽  空集合に関する議論では,命題「\(P\Rightarrow{}Q\)」は仮定である \(P\) が成立していなければ偽である,ということをよく使うので,思い出そう.対偶を考えると,理解できるのではないかと思う.こちらでも少し解説している 空集合  まずは,空集合の定義 […]

「集合と写像」5.写像,写像の合成

 この記事では,写像の定義をする.様々な分野の数学の教科書に載っている一般的なものを紹介した後,直積を用いた,集合としての定義を添えておく.そしてその後,写像の合成について説明する.このとき,高等学校で習ったであろう三角関数を例として用いる1)三角関数,および指数,対数関数について微分積分学の記事でもうすこし詳しく触れるつもりである.ただし,三角関数を定義するときに級数の収束,あるいは曲線の長さと […]

「集合と写像」4.集合族,補集合

 この記事では集合族と補集合について解説を行う.また,それに関連してべき集合や添字付けられた集合族についても解説する. 集合族 定義 4.1 集合族  各元が集合であるような集合のことを,集合族という. 例 4.2 集合族の簡単な例  \(A\) を,以下のような集合とすれば,\(A\) は集合族である. $$A=\{\{1\},\ \{2\}\}$$ 定義 4.3 べき集合  集合 \(A\) […]